はい。いくつかの方法がありますが、今回は仮想環境構築ツールVagrantを利用したVCCWによる方法をご紹介します。
VCCWを利用するにはVirtualBoxとVagrantがPCにインストールされている必要があります。VirtualBoxとVagrantのインストールについてはこちらの記事に書いてあります。インストールがまだの方は参考にしてみてください。
目次
hostsファイルに情報を追加する
VCCWを使うためにhostsファイルに情報を追加する必要があります。hostsファイルに設定を追加することで名前解決を行い、VirtualBoxで構築した仮想サーバに接続できるようになります。
■MacやLinuxを使っている方
MacやLinuxを使っているならvagrant-hostsupdaterプラグインをインストールしておくと「vagrant up」コマンドを実行した時にhostsファイルを自動で書き換えてくれるのでラクです。下記のコマンドでインストールしておきましょう。
1 | vagrant plugin install vagrant-hostsupdater |
■Windowsを使っている方
Windowsの場合は権限の問題でMacやLinuxで使用できるvagrant-hostsupdaterを使うとエラーが出てしまうので管理者権限でテキストエディタを開いてhostsファイルに「vccw.test 192.168.33.10」を追加します。hostsファイルの一番下に追加しておけばOKです。
1 | vccw.test 192.168.33.10 |
テキストエディタを開く時に右クリックして表示されるメニューから「管理者として実行」を選択することで管理者権限でhostsファイルを編集できるようになります。
boxファイルをダウンロードする
boxファイルを使用することで、簡単にサーバ環境を用意することができます。boxファイルはVagrant Cloudからダウンロードできます。
今回はVCCWのbox「vccw-team/xenial64」をダウンロードします。
1 | vagrant box add vccw-team/xenial64 |
VCCWをダウンロードする
VCCWのファイルをダウンロードします。GitHubで最新版をダウンロード後、zipファイルを解凍しておきます。解凍後のフォルダの名前は任意のものに変更してください。
Vagrantfileを編集する
「VCCWをダウンロードする」のところで作成したフォルダに移動します。
1 | cd vccw-x.x.x |
Vagrantfileを編集します。僕の場合は「vagrant up」コマンドでエラーが出てしまったため下記の部分をコメントアウトしました。コメントアウトしたところ「vagrant up」に成功しました。OSはWindowsです。
以下のようにコメントアウト。
1 2 3 4 | # if Vagrant.has_plugin?('vagrant-hostsupdater') # config.hostsupdater.aliases = _conf['hostname_aliases'] # config.hostsupdater.remove_on_suspend = true # end |
以下のようにコメントアウト。
1 | # ansible.compatibility_mode = "2.0" |
仮想環境を構築する
「vagrant up」コマンドで仮想環境を構築します。
1 | vagrant up |
しばらくすると仮想環境の構築が完了します。WordPress、MySQL、SSHのデフォルト設定は以下のとおりです。
■WordPress
ログインURL: http://vccw.test/wp-login.php
ユーザー名: admin
パスワード: admin
■MySQL
MySQLホスト: 127.0.0.1
ユーザー名:wordpressまたはroot
パスワード: wordpress
Port: 3306
■SSH
ホスト:vccw.testまたは192.168.33.10
ユーザー名: vagrant
パスワード: vagrant
Port: 22
WordPressサイトの接続を確認する
ブラウザで「http://vccw.test」に接続してみます。Webサイトが表示されれば成功です。
さらに、ブラウザでWordPressにも接続してみます。URLは「http://vccw.test/wp-login.php」です。ユーザー名とパスワードは両方共「admin」です。
VCCWをカスタマイズする
上記で接続したWebサイトとWordPressは英語でしたか?もしそうだったら、日本語化してみましょう。
VCCWのカスタマイズはVagrantfileと同じ階層にsite.ymlを作成して、site.ymlに情報を追加することでできます。site.ymlに書く情報は「provision/default.yml」に書かれている情報を元にします。例えば、WordPressを日本語化する場合は、lang: enのところをlang: jaにします。site.ymlには変更したい情報のみを書けばOKです。site.ymlに書いた情報がprovision/default.ymlに上書きされます。
site.ymlを編集したらプロビジョニングをやり直します。
1 | vagrant reload --provision |